アブラムシ
あぶらむし
植物の汁を吸う害虫。ウイルス病を媒介することもある。
例: アブラムシ防除には浸透移行性殺虫剤が効果的
畦
あぜ
水田の周囲に土を盛り上げて作った堤。水をためるために必要。
例: 畦塗りを行い漏水を防ぐ
育苗
いくびょう
種から苗を育てること。温度・水分管理が重要。
例: 水稲の育苗期間は約30日
一年草
いちねんそう
発芽から枯死まで1年以内で完了する植物。
例: トマト、キュウリ、稲などは一年草
稲作
いなさく
水稲を栽培すること。日本農業の基幹作物。
例: 日本の稲作面積は約150万ha
ウイルス病
ういるすびょう
ウイルスが原因で起こる植物の病気。アブラムシなどが媒介。
例: モザイク病、黄化病などがある
うどんこ病
うどんこびょう
葉や茎に白い粉状のカビが生える病気。
例: キュウリやバラに発生しやすい
畝
うね
作物を植えるために土を盛り上げた部分。
例: 畝幅70cm、畝高20cmで野菜を栽培
液肥
えきひ
液体の肥料。即効性があり、葉面散布も可能。
例: 1000倍に希釈して葉面散布
塩害
えんがい
土壌や潅水に含まれる塩分による作物の生育障害。
例: 海岸近くの農地では塩害対策が必要
園芸
えんげい
野菜、果樹、花卉などを栽培すること。
例: 施設園芸で高品質な野菜を生産
追肥
おいひ
作物の生育途中で与える肥料。
例: トマトの第3花房開花時に追肥
温室
おんしつ
ガラスやビニールで覆った栽培施設。環境制御が可能。
例: 加温温室でトマトを周年栽培
灌水
かんすい
作物に水を与えること。潅水とも書く。
例: 点滴灌水で効率的に水やり
花卉
かき
観賞用の花。切り花、鉢花、花壇苗など。
例: 花卉農家でバラを栽培
果樹
かじゅ
果実を収穫する目的で栽培される樹木。
例: リンゴ、ミカン、ブドウなどの果樹
カリ
かり
肥料の三要素の一つ。カリウム(K)のこと。
K2O(酸化カリウム)として表示
例: カリは果実の肥大や品質向上に重要
仮植
かしょく
苗を一時的に植えること。定植前の準備。
例: 購入した苗を仮植して活着させる
化成肥料
かせいひりょう
化学的に製造された肥料。成分が明確で扱いやすい。
例: 8-8-8の化成肥料を施用
株間
かぶま
作物と作物の間隔。植物の大きさに応じて調整。
例: トマトの株間は40cm
緩効性肥料
かんこうせいひりょう
ゆっくりと効果が現れる肥料。肥料焼けしにくい。
例: 緩効性肥料で追肥の回数を減らす
完熟堆肥
かんじゅくたいひ
十分に発酵・分解が進んだ堆肥。
例: 完熟堆肥は土壌改良効果が高い
基肥
きひ
作付け前に施す肥料。元肥とも呼ぶ。
例: 基肥として堆肥2t/10aを施用
休耕
きゅうこう
農地を一定期間作付けせずに休ませること。
例: 連作障害対策として1年間休耕
強剪定
きょうせんてい
枝を大きく切り詰める剪定方法。
例: ブドウの冬季に強剪定を実施
茎葉
けいよう
植物の茎と葉の部分。地上部とも呼ぶ。
例: 茎葉処理型除草剤を散布
結果習性
けっかしゅうせい
果実がつく習性。隔年結果など。
例: リンゴの隔年結果を防ぐため摘果
減農薬
げんのうやく
農薬の使用量を削減した栽培方法。
例: 減農薬栽培で付加価値を高める
耕起
こうき
土を耕すこと。土壌の物理性を改善。
例: 深さ30cmまで耕起して土壌改良
光合成
こうごうせい
植物が光エネルギーを使って有機物を作る反応。
6CO2 + 6H2O → C6H12O6 + 6O2
例: 光合成速度は光強度と温度に影響される
硬度
こうど
土壌の硬さ。根の伸長に影響する。
例: 土壌硬度計で20mm以下が適正
コナジラミ
こなじらみ
白い小さな虫。ウイルス病を媒介する害虫。
例: 黄色粘着板でコナジラミを防除
根圏
こんけん
根の周辺の土壌。微生物活動が活発。
例: 根圏の微生物が養分吸収を助ける
採種
さいしゅ
種子を採取すること。品種の維持に重要。
例: F1品種からは採種しない
作付体系
さくつけたいけい
年間の作物の組み合わせと栽培順序。
例: 水稲-小麦の二毛作体系
酸性土壌
さんせいどじょう
pH7.0未満の土壌。日本に多い。
例: 酸性土壌に石灰を施用してpH調整
散布
さんぷ
農薬や液肥を撒くこと。
例: 動力噴霧器で農薬を散布
支柱
しちゅう
作物を支える棒。トマトやキュウリに使用。
例: 180cmの支柱を立てトマトを誘引
湿害
しつがい
過湿による作物の生育障害。根腐れの原因。
例: 排水不良の畑で湿害が発生
遮光
しゃこう
日光を遮ること。夏季の高温対策。
例: 遮光率50%のネットを展張
収穫
しゅうかく
作物を取り入れること。適期の判断が重要。
例: トマトは完熟前に収穫し追熟
種子消毒
しゅしょうどく
種子を病原菌から守る処理。
例: 温湯消毒で種子伝染病を予防
樹勢
じゅせい
樹木の生育の勢い。強弱の調整が重要。
例: 樹勢が強すぎると花芽がつかない
条播
じょうは
種を列状に播く方法。機械化に適する。
例: 小麦を条間30cmで条播
除草
じょそう
雑草を取り除くこと。手取り、機械、薬剤など。
例: 中耕除草で土壌も柔らかくする
心止まり
しんどまり
生長点が止まる現象。カルシウム欠乏などが原因。
例: トマトの心止まりで収量減少
水耕栽培
すいこうさいばい
土を使わず培養液で作物を育てる方法。
例: レタスの水耕栽培システム
スプリンクラー
すぷりんくらー
水を散布する潅水装置。
例: スプリンクラーで均一に潅水
生育
せいいく
作物が成長すること。生育ステージで管理が変わる。
例: 生育初期は窒素を多めに施肥
整枝
せいし
不要な枝を取り除くこと。樹形を整える。
例: トマトの脇芽を整枝
施肥
せひ
肥料を与えること。
施肥量 = 必要成分量 ÷ 肥料成分率
例: 10a当たり窒素10kgを施肥
剪定
せんてい
枝を切って樹形を整えること。
例: 冬季剪定で翌年の結果枝を確保
側枝
そくし
主枝から分かれた枝。脇芽とも呼ぶ。
例: キュウリの側枝を2節で摘心
堆肥
たいひ
有機物を発酵させた肥料。土壌改良効果がある。
例: 牛ふん堆肥を2t/10a施用
多年草
たねんそう
複数年にわたって生育する植物。
例: アスパラガスは多年草
単肥
たんぴ
一つの肥料成分だけを含む肥料。
例: 尿素は窒素の単肥
地温
ちおん
土壌の温度。発芽や根の活動に影響。
例: 地温15℃以上でトマトを定植
窒素
ちっそ
肥料の三要素の一つ。葉の成長に重要。
N(窒素)として表示
例: 窒素過多で軟弱徒長
中耕
ちゅうこう
作物の生育中に土を軽く耕すこと。
例: 中耕で土壌の通気性を改善
頂芽優勢
ちょうがゆうせい
頂芽の成長が側芽より優先される現象。
例: 摘心で頂芽優勢を打破
直播
ちょくは
畑に直接種を播くこと。
例: ダイコンは直播栽培
追肥
ついひ
生育途中で与える肥料。
例: 開花期に追肥で着果促進
接ぎ木
つぎき
台木に穂木を接合する技術。病害抵抗性付与。
例: キュウリをカボチャ台木に接ぎ木
土寄せ
つちよせ
作物の株元に土を寄せること。
例: ジャガイモの土寄せで緑化防止
定植
ていしょく
苗を本圃に植え付けること。
例: 育苗30日後に定植
摘果
てきか
余分な果実を取り除くこと。品質向上。
例: リンゴの摘果で大玉生産
摘心
てきしん
茎の先端を摘み取ること。
例: トマトの5段で摘心
摘蕾
てきらい
つぼみを取り除くこと。
例: 第一花房の摘蕾で草勢確保
点滴灌水
てんてきかんすい
水を少量ずつ与える灌水方法。節水効果高い。
例: 点滴灌水で水と肥料を同時供給
展着剤
てんちゃくざい
農薬の付着性を高める補助剤。
例: 展着剤を3000倍で混用
糖度
とうど
果実などの甘さの指標。Brix値で表す。
例: トマトの糖度8度以上で高品質
徒長
とちょう
茎が異常に伸びること。軟弱になる。
例: 日照不足で苗が徒長
土壌改良
どじょうかいりょう
土壌の物理性・化学性を改善すること。
例: 堆肥投入で土壌改良
土壌消毒
どじょうしょうどく
土壌中の病原菌や害虫を殺すこと。
例: 太陽熱消毒で土壌病害を防除
トンネル栽培
とんねるさいばい
ビニールなどで覆ったトンネル状の施設での栽培。
例: トンネル栽培で早出し栽培
苗
なえ
種から育てた若い植物。定植前の状態。
例: 128穴セルトレイで苗を育成
中干し
なかぼし
水稲栽培で一時的に水を抜くこと。
例: 分げつ期後に中干しを実施
軟腐病
なんぷびょう
細菌による病気。組織が軟化腐敗する。
例: ハクサイの軟腐病を銅剤で防除
二毛作
にもうさく
同じ圃場で年2回異なる作物を栽培すること。
例: 水稲-小麦の二毛作
尿素
にょうそ
窒素46%を含む化学肥料。即効性がある。
CO(NH2)2
例: 尿素の葉面散布で窒素補給
根
ね
植物の地下部。水分と養分を吸収。
例: 細根が養分吸収の主体
根腐れ
ねぐされ
根が腐る症状。過湿が主な原因。
例: 排水改善で根腐れを防止
根粒菌
こんりゅうきん
マメ科植物の根に共生し窒素固定する細菌。
例: ダイズの根粒菌で窒素肥料削減
農薬
のうやく
病害虫や雑草を防除する薬剤。
例: 農薬の適正使用で安全な農産物生産
葉
は
光合成を行う器官。
例: 葉の色で栄養状態を診断
培土
ばいど
育苗用の土。ピートモス、バーミキュライトなど配合。
例: 市販の育苗培土を使用
培養液
ばいようえき
水耕栽培で使用する肥料を溶かした液。
EC値で濃度管理
例: 培養液のpHを5.5-6.5に調整
白化
はくか
葉が白くなる現象。鉄欠乏などが原因。
例: 新葉の白化は鉄欠乏の症状
播種
はしゅ
種を播くこと。
例: 播種密度を調整して苗の品質向上
発芽
はつが
種子から芽が出ること。
例: 発芽適温は作物により異なる
葉面散布
はめんさんぷ
葉に直接肥料や農薬を散布すること。
例: 微量要素の葉面散布で欠乏症改善
ハウス
はうす
ビニールハウスなどの栽培施設。
例: パイプハウスで野菜を周年栽培
春まき
はるまき
春に種を播くこと。
例: 春まきニンジンは7月収穫
晩霜
ばんそう
春の遅い時期の霜。作物に被害。
例: 晩霜対策で不織布をべたがけ
pH
ぴーえいち
土壌の酸性・アルカリ性を示す指標。
pH7が中性、7未満が酸性
例: 野菜栽培の適正pHは6.0-6.5
被覆
ひふく
マルチや不織布で土壌を覆うこと。
例: 黒マルチで地温上昇と雑草防止
肥料
ひりょう
作物に養分を供給する物質。
例: 有機肥料と化学肥料を併用
病害虫
びょうがいちゅう
作物に害を与える病気と害虫の総称。
例: IPMで病害虫を総合防除
品種
ひんしゅ
同じ作物の中で特性が異なるグループ。
例: 耐病性品種を選択
腐植
ふしょく
土壌中の有機物が分解されたもの。
例: 腐植が多い土壌は保水性が高い
複合肥料
ふくごうひりょう
複数の肥料成分を含む肥料。
例: 15-15-15の複合肥料を使用
不織布
ふしょくふ
繊維を織らずに作った布。保温・防虫に使用。
例: 不織布のべたがけで害虫防除
踏込温床
ふみこみおんしょう
有機物の発酵熱を利用した育苗床。
例: 踏込温床で早春の育苗
分げつ
ぶんげつ
イネ科植物で茎が枝分かれすること。
例: 水稲の分げつ期に中干し
べたがけ
べたがけ
作物に直接資材をかける被覆方法。
例: 不織布のべたがけで保温
ベッド
べっど
高畝のこと。排水改善効果。
例: ベッド栽培でイチゴを生産
圃場
ほじょう
作物を栽培する農地。田畑。
例: 圃場整備で作業効率向上
穂肥
ほごえ
水稲の出穂期前後に与える肥料。
例: 穂肥で登熟歩合向上
保水性
ほすいせい
土壌が水を保持する能力。
例: 有機物投入で保水性改善
ポット
ぽっと
育苗用の容器。ビニールポット、紙ポットなど。
例: 9cmポットで苗を育成
ボルドー液
ぼるどーえき
硫酸銅と石灰の混合液。殺菌剤。
例: ボルドー液で予防防除
マルチ
まるち
土壌を覆うビニールなどの資材。
例: 黒マルチで地温上昇
間引き
まびき
込み合った苗を抜いて適正密度にすること。
例: 本葉2枚で間引き実施
水やり
みずやり
作物に水を与えること。灌水。
例: 朝夕の涼しい時間に水やり
密植
みっしょく
植物を密に植えること。
例: 密植栽培で単位面積当たり収量増
ミネラル
みねらる
植物に必要な無機養分。微量要素。
例: ミネラル不足で生理障害発生
無農薬
むのうやく
農薬を使用しない栽培方法。
例: 無農薬栽培で差別化
元肥
もとごえ
作付け前に施す肥料。基肥と同じ。
例: 元肥で生育初期の養分確保
籾
もみ
稲の実。殻付きの米。
例: 籾摺りで玄米に
野菜
やさい
食用の草本植物。葉菜、果菜、根菜など。
例: 施設野菜で周年供給
薬害
やくがい
農薬による作物への害。
例: 高温時の散布で薬害発生
有機栽培
ゆうきさいばい
化学肥料・農薬を使わない栽培方法。
例: 有機JAS認証を取得
有機質肥料
ゆうきしつひりょう
動植物由来の肥料。堆肥、油かすなど。
例: 有機質肥料で土づくり
誘引
ゆういん
つる性植物を支柱などに結びつけること。
例: トマトを支柱に誘引
養液栽培
ようえきさいばい
土を使わず培養液で栽培する方法。
例: 養液栽培で高品質トマト生産
葉菜
ようさい
葉を食用とする野菜。レタス、ホウレンソウなど。
例: 葉菜類は窒素要求量が高い
抑制栽培
よくせいさいばい
通常より遅い時期に栽培すること。
例: キュウリの抑制栽培で秋収穫
落葉
らくよう
葉が落ちること。落葉果樹は休眠期に入る。
例: 落葉後に剪定作業
リン酸
りんさん
肥料の三要素の一つ。花・実の形成に重要。
P2O5(五酸化リン)として表示
例: リン酸で開花促進
輪作
りんさく
同じ圃場で異なる作物を順番に栽培すること。
例: 4年輪作で連作障害回避
冷害
れいがい
低温による作物の被害。
例: 冷害で水稲が不稔
連作
れんさく
同じ作物を続けて栽培すること。
例: 連作により収量低下
連作障害
れんさくしょうがい
連作により生育不良や病害が増える現象。
例: 輪作で連作障害を防ぐ
露地栽培
ろじさいばい
施設を使わない屋外での栽培。
例: 露地栽培で季節の野菜生産
わき芽
わきめ
葉の付け根から出る芽。側芽。
例: トマトのわき芽を摘む
わら
わら
稲などの茎。マルチや堆肥材料に使用。
例: わらマルチで保温と保湿